〈スペシャリスト〉感染管理認定看護師

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感染管理認定看護師

過剰な反応をしないために、全員が正しい知識で正しい行動ができる病院をつくりたい

写真:感染管理認定看護師
感染管理の仕事とはどのようなものですか?
院内の「感染」に関するさまざまなことへ対応していくのが仕事です。例えば、院内で感染症が発生したときには各部署と協力して対応しますし、感染対策のために何をするかを考えることなどです。院内だけではなく、発熱患者さんが受診したときなども、誰がどのような対応をしていくかなど、「感染」に関する対策全般を管理しています。
何か、資格は必要なのですか?
2021年に感染管理認定看護師を取得しました。
感染管理の認定資格を取得しようと思ったきっかけは何ですか?
きっかけは数年前です。当時の看護部長に「やってみたら?」と声をかけていただきました。その時はあまり興味が無かったので、力試しのつもりで学校の試験を受けました。でもそんな状態なので、その時は落ちてしまったのです。そこで、「来年こそは」と思って勉強しているうちに、少しずつ興味が出てきました。そうか、こういうところに気を付けて対策をすれば、感染も怖くないと。そう思えたら、やってみたいという気になりました。そこで勉強していくうちにますますやる気が起きてきて、本格的に目指そうと、学校に通うことになりました。
学校に通っている間、病院側のサポートはありましたか?
実際には勤務していないにも関わらず、欠勤ではなく、出向研修という扱いにしていただけました。病院に不在の間も給与保障をしてくださった上に、学校の費用も賄っていただいたので、とても安心して学校に通うことができました。
今後は資格を活かして、どんなことをしたいですか?
感染管理は、「こうやりなさい」と言われてだけでは、上手くいかないのです。スタッフが全員、共通した正しい知識をもって、正しい行動ができることが必要です。当院はここがまだ少し弱い。全員が一度は最低ラインに立って、まずは標準的な感染予防策がしっかりと取れるようにしたいです。困った時には「ここ見れば分かるよ」という、院内のマニュアルを作ることも必要ですよね。困ったらすぐに私に電話をするのではなく、自分たちで考え、皆が同じ対応が取れる、そんな病院にしていきたいです。
病院のプロジェクトとしては、かなり大きなものですか?
何年かかるかわかりませんが、最終的にはそこまで、この病院の「感染対策」の意識を高めていきたいと考えています。それが、しっかりと地域に根差した病院の姿だと思うのです。
これからの学生さんに向けて、何かメッセージをお願いします。
学生さんから新人看護師になって、すぐには自分のやりたいことは見つからないかもしれません。でも、「自分はこれをやりたい、こんな看護がしたい」と、本当に自分のやりたいことが見つかったら、その時は全力でサポートしてくれる人たちがいます。病院全体で「あなたのやりたいこと」をサポートしてくれる、そんな病院です。